【実務編/JW_CAD】>/font>
ゲームとは別に、仕事で使用しているJW_CADというアプリケーションもテストしてみた。会社ではWindowsで、自宅ではMacを使用しているJW_CADユーザーは必見! 知らない人のために説明すると、JW_CADとはPC-9801(9821含む)またはDOS/VのMS-DOSで動作する建築CADソフトである。フリーソフトであるため、使用している建築関係者は多いだろう。私はWindows95のDOS窓からフルスクリーンモードで動作させている。MS-DOSアプリケーションなので会社のPentium90MHz機でもキビキビ動く。さすがにデータ量が多いと画面再表示は遅くなるが…。 実は数年前、会社でSoftWindows3.1を購入した時にPowerMac8100/80AV(601/80MHz機)でJW_CADをテストしてみた事がある。その時はあまりの遅さに、とても使い物にならないと判断した。はたして今回はどうであろうか? まずはSoftWindows98にDOS/V版のJW_CADをMS-DOSプロンプトウィンドウからインストールする。しかしインストーラが暴走し止まらなくなってしまった。しかたなくDOSウィンドウを閉じてインストーラを強制終了させる。その後、何度試してもインストールできない。このインストーラは圧縮されたJW_CADを解凍し、セットアップするだけの単純な物なので、今回はWindowsの解凍ソフトを使って直接解凍する事にした。途中経過は省くが、なんとかスタートメニューにJW_CADを登録できた。 スタートメニューからJW_CADを起動させる。フルスクリーンモードに設定してあるためにWindowsが隠れ、まるでJW_CADがMacのアプリケーションのように見えておもしろい。マウスカーソルはMacマウスからPCマウスのエミュレーションに切り替えた。
![]() 動作テストの結果は予想以上に良いものだった。Windows画面でのワンテンポ遅れたマウスの反応に比べ、、JW_CAD画面のメニュー操作では本物のWindows機で動作させた時と変わらない素早い反応が得られた。(ただし256色最適モードの場合) さらにテストを続ける。付属しているサンプル図面を読み込み、コピーで線本数を約1万本にまで増やし、画面を再表示させてみる。たしかに再表示に時間はかかるものの、会社で使用しているPentium90MHz機と比べても体感速度に大きな差は無いようだった。 次に、日影図の計算速度も試してみる。これも日影図用のサンプル図面を利用した。こちらはPentium90MHz機よりも高速に感じられる。G3の計算速度がダイレクトに反映されているのだろうか? 速度面では問題無いものの、キー入力は少々やっかいだ。SoftWindowsがエミュレーションしているのはテンキーの無い106キーボードのため、数値入力を多用するCADでは少々不便である。 また、今回はワンボタンマウスでテストを行ったが、左右のマウスボタンを酷使するJW_CADでは機能割当てのできるツーボタンマウスが不可欠だ。地方のショップではUSBマウスはともかく、機能割当てのできるADBツーボタンマウスは入手が難しい。 この記事の執筆中にインターネットで注文したADBツーボタンマウスが届いた。製品名はKENSINGTON-MOUSE。このマウスのボタンはカスタマイズできるので、左を通常のクリック、右をSoftWindows98の右クリックにあたる=キーに割り当てた。これを使ってJW_CADの操作を試してみると問題なく動作した。右クリックも左クリックも良好だ。しかし、しばらくして気づく。JW_CADには左右の単独クリックの他に左右の同時クリックもあったのだ。左右同時クリックを試してみると、これは失敗だった。SoftWindows98が誤動作してしまう。左右同時クリックの機能はマウスによるメニュー選択で補えるが、私は多用しているので少々不便だ。 結論として、機能割当てのできるツーボタンマウスさえあれば、G3Mac+SoftWindows98環境でのJW_CADはある程度使い物になると思われる。ただし前述のマウス操作の問題やテンキーでの数値入力ができないなどの問題があるため、JW_CADのデータをMacで受け取って修正を加えたり、DXF変換してMac版CADで取り込むなどの橋渡し的な用途に限られると思う。JW_CADをメインで使う場合は、やはり本物のDOS/Vパソコンを購入した方が良いだろう。 (1999/08/07) |